障がい者グループホームと親御さんの明るい未来を考える
●障がい者グループホームを知ってほしい
障がい者グループホームに関する書籍を読んだことはありますか?
2023年に、わたしは
『はじめての障がい者グループホーム〜障がいのある子の自立を願う親御さんへ〜』
という書籍をKindleから出版いたしました。
障がい者グループホームに関する書籍を書こうと思ったのは、
グループホームという存在を知っていただきたい想いがありました。
それだけでなく、障がいを持つ子のおとうさん・おかあさんに、
一筋の光明をご提供できれば…という想いがあったからです。
そして、じつはそれ以外にも、書籍を出そうと思った理由があります。
グループホームのご近所にお住まいの方々に、
もっとグループホームのことを知っていただきたかったのです。
「グループホームをつくられるのは、嫌だ」
こういった声があがることがあると耳にします。
幸いにも、わたしの施設についてはそんなことはありませんでしたが、
なかには、グループホームをつくることに対して、
クレームを言ってくる人もいるそうです。
もしかすると、クレームを言ってくる方々は、
「怖い」という気持ちを抱いているのかもしれません。
グループホームが怖く感じるのは、
「知らないから」ではないでしょうか。
障がいを持った人たちも、
根っこのところはわたしたちとほとんど変わりがありません。
ただ、特徴が顕著に出ているにすぎないのです。
精神的な障がいを持っている人たちが、
もっと生きやすい世の中になるために、
何よりも大切なのは、まず「知っていただくこと」ことです。
●親御さんも明るい未来を描く
地域には、障がいを持つ子どものご家族のコミュニティもありますが、
障がいを持つ大人の親御さんのコミュニティはまだ少ない状況です。
同じような境遇にいる人とも、
連携がとれていないのではないでしょうか。
これからさらに、わたしが尽力していきたいのは、
障がいを持つ大人の親御さんのコミュニティをつくっていくことです。
そのためにも、いま運営しているグループホームを基盤としつつ、
さまざまなグループホームや障がい者支援機関、
コミュニティと連携を取りながら、
「うちへ相談に来ていただければ、必要なところへつなぎます」
という「ハブ」になっていきたいと考えています。
これは、わたしが抱いている将来に向けた想いです。
たとえば、
喫茶店でのお茶会などを定期的に行えるような「場」をつくっていけたら、
気軽に参加していただくことができます。
そして、その場を拠点に、
さまざまなグループホームやコミュニティをサポートしていきたいのです。
こうした場を通じて、
親子ともども新たな人生の可能性が広がっていけば、
これに勝る喜びはありません。
障がいを持ったお子さんの人生と同様、
親御さんご自身の人生についても選択肢が増え、
明るい未来を描けるようになってもらいたいと考えています。
また、現在も事業を継続し、新しい挑戦ができるのは、
世話人・生活支援員・夜間支援員として働いてくれているスタッフや、
地域の障がい者支援機関の方々、
そして信頼して大切なお子様を預けていただいた
ご家族の皆様のおかげです。
心から感謝しています。
障がいを持つお子さんたちの親御さん、
グループホームを営む皆さん、障がい者支援機関の皆さん。
ぜひ連携して、よりよい未来をつくっていきましょう。
書籍やコラムをきっかけに、
精神障がいを持った人たちや、
グループホームへの理解が進むことを心から願っています。