障がい者向けのグループホームと、高齢者向けの違いとは?
●障がい者グループホームを知ろう
あなたは、「障がい者グループホーム」に、どんなイメージをお持ちですか?
「障がい者グループホーム」では、障がいのある人が親元を離れて、数人で共同生活住宅に暮らしています。
世話人などのスタッフから、生活や健康面でのサポートを受けつつ、自立を目指すものです。
グループホームというと、よく、認知症のある高齢者が対象のものと混同されることがあります。
でも、障がい者グループホームはまったく別のもの。
じつは、「グループホーム」は通称なのです。
正式名称は、高齢者グループホームは「認知症対応型共同生活介護」、障がい者グループホームは「共同生活援助」といいます。
ここから先は、障がい者グループホームを「グループホーム」、もしくは「ホーム」と表現させていただきますね。
グループホームを利用できるのは、身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者、難病患者など、障がい者総合支援法が定める「障がい者」に該当する人たちです。
そして、グループホームに入れる年齢は、原則は18歳以上で、身体障がい者は65歳までと定められています。
知的、精神障がい者がある65歳以上の方は、公的介護保険(市区町村で運営)の関係もあるので、お住まいの市区町村にご相談することをおすすめします。
●障がい者グループホーム、3つのカテゴリーの特徴
グループホームは、提供するサービスの内容によって、大きく3つのカテゴリーに分かれます。
それぞれを簡単にご紹介しましょう。
①日中サービス支援型
夜間や休日だけでなく、24時間体制で介護が必要な、重度の障がいがある方々を対象としたグループホームです。
②介護サービス包括型
自立した日常生活を営むうえで、主に夜間や休日において、食事、入浴、排せつ、相談といった、日常生活上の援助を必要とする方々を対象としたグループホームです。
入居者は日中、仕事に行ったり、就労訓練や生活介護(デイサービス)を利用したりしています。
③外部サービス利用型
主に夜間や休日、相談対応や家事などの、日常生活のサポートのみを行います。
入浴などの介護は、事業所が委託契約を結んだ「指定居宅介護事業者」が行うグループホームです。
比較的軽度の方が、多く入居しています。
ちなみに、わたしが運営している「ネクストハピネス」は、介護サービス包括型のグループホームであり、精神障がい・知的障がいをお持ちの方が中心です。
3つの分類で、何がどう違うのかわかりにくいのですが、とくに覚えていただく必要はありません。
ここでは、
「お子様の将来に悩む親御様のためにあるのが、障がい者グループホーム」
ということだけ覚えていただけたら嬉しいです。
障害を持つ子の親御さんは、悩みをほかの人に相談できずに、ひとりで抱え込んでしまうこともあるでしょう。
このコラムでは、障害を持つ子の親御さんにとって選択肢の幅が増え、将来に向けて少しでも明るい気持ちになっていただけるよう、「障がい者グループホーム」にまつわるお話をお伝えしていきますね。