障がい者グループホーム『ネクストハピネス』を始めた理由

なぜ、障がい者グループホームを立ち上げることになったのかについてお話しします。

きっかけは、相続税対策の一環として土地の活用方法についての相談でした。

わたしは、以前から不動産や相続に関するコンサルタント業を行っており、
そのなかで障がい者グループホームの存在を知りました。

一般的に、相続対策における土地の活用は、
相続税評価を抑えるためのアパートやマンションの建設が主流です。

ハウスメーカーや金融機関がこれらを提案していますが、
実際には賃貸需要が少ない地域ではうまくいかないことが多いのをご存じですか?

ハウスメーカーが採算を考えずに、無理に賃貸物件を建設することがあり、
地主が借入金の返済に苦しむことも…。

そこで、「ほかにもっと良い方法はないか」と考えた結果、
障がい者グループホームが選択肢として浮かび上がりました。

障がい者グループホームは、事業者が戸建て住宅などを一括で借り上げる形態で、
入居者数に左右されず、一棟まるごとの賃料を受け取ることができます。

わたしは空き家の有効活用も提案しているため、この方法が有益であると考え、
詳しく調査を進めました。

最初はこの視点から障がい者グループホームに注目しましたが、
調査を進めるうちに、事業そのものに興味を持つようになったのです。

これまで、障がい者と直接交流する機会がなく、
「障がい者=身体障がい」という偏見を持っていました。

しかし、実際には精神的な障がいを抱えた方々が、
自立を目指す施設であることを知り、
「これは、自分が取り組む社会的意義があるのではないか?」
と思うに至ったのです。

いまでは、グループホームに住む障がいを抱える方々が、
日々の成長を遂げる姿を楽しみにしています。
また、障がいのある子どもを持つ家族の問題も支援していく予定です。

しかし、まだまだ精神的な障がいを持つ方や、
障がい者グループホームについての認知が低く、
誤解も多いのが現状です。

このコラムでは、障がい者グループホームの価値や、
そこで暮らす利用者の成長、親亡き後に関わる課題などを紹介していきます。

障がい者グループホームがどんなところなのか、
皆さんに知ってもらえたら幸いです。