元気なうちに相続を話し合う大切さ
●遺言書を準備して確実に想いを届ける
親が亡くなったあと、
障がいのある子が確実に財産を受け取れるようにしておくには、
遺言書の準備が大きな助けになります。
遺言書と聞くと、
どの財産を誰に渡すのかという「資産の配分」を示すもの、
というイメージが強いかもしれません。
ただ、それ以外にも
「金融商品に関する指示」を残せるという重要な役割があります。
たとえば、
「わたしが亡くなったあとは、この契約を発動してください」
という形で、保険や金融商品に関する指示を書き残しておくと、
障がいのある子が確実に財産を受け取りやすくなります。
また、親御さんのなかには、複数のきょうだいがいる場合に、
障がいのある子へより多くの財産を残したいと考えることもあるでしょう。
しかし、遺言の内容は、
残される家族にとって非常にデリケートな問題です。
とくに、相続で意見がぶつかりやすいポイントが
「資産の配分」であることは、よく知られています。
だからこそ、ほかのきょうだいが不公平に感じたり、
不安を抱いたりしないよう、
「なぜこの分け方にしたのか」
「どんな想いが背景にあるのか」
といった気持ちを、遺言書の最後に書ける
「付言事項」として残しておくと、
家族が納得しやすくなります。
そして何より、あなたが元気なうちに、
・どのように相続したいのか
・どんな遺言書を残すのか
・障がいのある子を誰が中心となって支えていくのか
こうしたことを家族で話し合う機会を持っておくと、
その後の安心につながります。

