親亡きあとに備えて、いまできることから始めよう
●福祉と相続の両面から備える
相続や福祉の対策は、
早めに取り組むことがとても大切です。
ここからは、「親亡きあと」の備えとして、
相続に関する基本的な対策についてお伝えしていきます。
「親亡きあとの対策」には、大きく2つの視点があります。
1 将来を見据えた福祉サービスの活用
2 相続に向けた具体的な準備
障がいのあるお子さんにとって最も大切なのは、
親がいなくなっても安心して生活できるよう、
自立の力を少しずつ育てていくことです。
ただし、自立の道のりは決して短くありません。
体調や心の状態によって、
昨日までできていたことが今日は難しい、
ということもあるでしょう。
「3歩進んで2歩下がる」という言葉のとおり、
焦らずゆっくりとできることを増やしていく姿勢が大切です。
そして、本人が自分でできない部分を
どのように支えていくかを考えることも欠かせません。
公的な福祉サービスを上手に活用することで、
社会との関わりが広がり、
自然と社会性を育む機会も増えていきます。
自立への道は平たんではありませんが、
決して不可能なものではありません。
思いどおりにいかないこともあるかもしれませんが、
いくつかの選択肢を試しながら、
本人にとって心地よく過ごせる環境を整えることはできます。
お子さんの成長を信じて、
少しずつ、着実に歩みを進めていきましょう。
●公的サービスを味方につけよう
厚生労働省のホームページでは、
地域にある相談窓口や支援のしくみについて、
詳しく紹介されています。
公的な福祉サービスについて知りたいときは、
まずここを確認してみるとよいでしょう。
障がいのある人は、
こうした制度のもとで社会的に支えられています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/chiikihoukatsu.html
親が亡くなったあとの備えについては、
ひとりで抱え込まず、地域や身近な人の力を借りながら、
利用できる制度や支援を
積極的に取り入れていくことが大切です。

